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第七十〇話:「世界秩序変動余波とトランプ旋風・再論」

2017年3月3日

アラブの春が軟着陸できず、中東の政治・宗教紛争の拡散が止まるところを得ず、
その火の粉が難民の大量流出とテロリストの潜入を生み、ユーロ不況真(ま)っ只中の欧州諸国に
暗雲を投げかけ、今や米露も巻き込む世界的秩序に大変動を齎すに至っております。
一方で、外交ミスを重ね、中国経済の退潮余波を受け、金融・経済危機を抱えてしまった
韓国の大統領弾劾騒動が勃発、その政治空白を機として、北朝鮮は南北統一を図るのが
目的なのか、それとも外交軽視から中国の支援を失い、経済的にも行きづまった金正恩独裁政権が、
米国との対話を求めてか、ミサイル発射を繰り返し、政敵とも恐れた実兄を暗殺するなど、
半島の脅威と恐怖政治が止まず、我が国近隣にまで、世界秩序破壊の予兆が押し寄せています。
この世界秩序崩壊状態を称して「グローバル化の終焉(しゅうえん)」とか
「反グローバル思想の台頭」などと言い募る(いいつのる)輩(やから)が多いようですが、
それは自然現象と政治外交・通商文化交流戦略の違いを看過(かんか)した
単なる用語の誤解にすぎません。
通信交通の発達が自動的に生み出す「グローバル化(世界の画一化)」に対し、
戦略的な対策は
「インターナショナル化=国際化(国家・国民間の相違を前提とした共生・協調化」として捉え、
明確に区別すべきテーマでしょう。
 
いずれにせよ、現下の混沌(こんとん)を収めるには、並大抵な国際協力では及びませんし、
すでに略(ほぼ)統制力をなくした国連も全く頼りになりません。
ここは、抑止力を持つ軍事・経済・政治・外交面で、突出した国力を持つ米国のお出ましを
希う(こいねがう)ほか、打つ手はなさそうです。
その点では、世界の覇権国たる米国のリーダーシップを放棄して(世界の警察官を止めたと発言して)
世界を多極化させたオバマ政権に代ったトランプ政権は「偉大なアメリカを再興する」と、
謳い(うたい)、強気の外交に転じた点で、期待できそうです。
マスメデイアの反トランプ報道は、米国が内向きの保護主義に転じ、
世界が流動化し不安定化すると一方的に決めつける“杞憂論”に徹しておりますが、
前稿でも触れたようにトランプ戦略をつぶさに読み解くと、国益に基づいて、
国際経済、通商、金融、安全保障の枠組みを根本的に組み替え、
国内インフラ拡充・殖産興業・雇用確保・中間所得層と法人の減税・規制緩和、安保強化など、
レーガン流革命第二弾というか、いやそれを凌駕(りょうが)する「新保守主義革命」とも
言える壮大な構想であることに気づくべきではないでしょうか。

multicolored buntings on pathway

最終更新日 2021年10月31日

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