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母親の過剰トランス脂肪酸が胎児に悪影響:母乳で倍増する幼児の肥満症

2014年5月12日

肥満症の遺伝は母親のトランス脂肪酸消費量に依存するとの研究がヨーロッパの
臨床栄養学誌(European Journal of Clinical Nutrition)に掲載されました。
掲載されたのは米国ジョージア大学(University of Georgia)の
「食品と栄養学部(Foods and Nutrition)」と「家族と消費者科学学部
(College of Family and Consumer Sciences)」が共同研究したレポート。
ジョージア大学は栄養学に関して先進的で充実したスタッフを持つ大学で著名です。

「Maternal diet high in trans fats doubles risk of excess body fat in breastfed babies」
「一日4.5グラム以上のトランス脂肪酸を消費していた親の母乳で育った子は
脂肪症、肥満症(adiposity)が、4.5グラム以下のグループの子の倍以上の発症率リスクが」
研究者たちは多岐にわたる脂肪酸も調べましたが、肥満に影響を与える
最も重要なのはトランス脂肪酸でした。
共同研究者のアレックス・アンダーソン(Alex Anderson)助教授(准教授)は研究成果について
下記のように述べています。
「母乳が児童の健康に最適ではあるが、母親の食事によっては母乳に高濃度の
トランス脂肪酸が蓄積される。」
「リスク回避に母親がトランスファットの消費がどれほどわが子の健康を害するかの知識を
十分得ていることが必要。」
「知識を得ている母親ならば、栄養士がその子の将来の慢性疾患を防ぐためにトランスファッの
少ない食事計画を正確に献立し推薦することが出来る。」


この実験は3グループに分けた子供たちを対象にして行われました。
グループ分けは、①母乳(breast milk)だけ、②牛乳(formula)だけ、③母乳と牛乳の混合、の三つです。
重要なのは体重ばかりでなく体脂肪を計測すること。
それは、オーバーウェイトというのはかならずしも高率な体脂肪量を意味しないからです。
またその反対の体脂肪量がオーバーウェイトを意味しない場合もあります。

過大な体重も健康を害しますが、大量の体脂肪も同じく健康を害します。
肥満症が心臓病リスクの重要なマーカー(an important measure of cardiovascular risk)となる理由です。
トランス脂肪の過剰摂取(4.5グラム/日以上)は、妊娠前の体重とは無関係に
母親自身の過剰脂肪蓄積リスクを6倍も高めることも判明しました。
これによって解ったことはトランス脂肪酸が与える母親への肥満の弊害は
妊娠中が一番大きいことです。
今回の研究者は96人の婦人を調査しましたが、大部分はヒスパニックでない高学歴の白人。
トランス脂肪酸摂取の危険性を確実に認識するためにも、今後は同様な研究をより大きく、
多様なグループに適用すべきとの認識を持っています。
この研究は、「母親が妊娠し、子供を生んでから、子供が青春期に至るまでの(親子の)食生活を
追求することにより、昨今の幼児肥満蔓延の原因が解明でき、
(母親となる婦人は)どのような食事をすべきか」の指針を探る糸口といえます。

初版:2010年10月

 

burger with lettuce and tomato

最終更新日 2021年9月25日

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