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SARs-CoV-2難攻、各国に迫る医療財政の破綻: 明るい話題はエース一酸化窒素ガスの登場

2020年10月24日

 

 



 

左のイメージ・イラストは心臓周辺の一酸化窒素分子(グリーン色)
右は血管内皮と外壁を取り巻く血管平滑筋のイメージ.平滑筋により血管径が膨張、収縮される
(SaNOtize Research)

 

1. 予算管理が不可能な新ウィルスSARs-CoV-2との戦い

COVID-19の治療やワクチン開発手法のトップグループは遺伝子工学。
現在でも癌などの難病治療が遺伝子治療主体となり、1件あたり数千万円から
億円単位の治療法が各国の財政負担を急増させていますが、
先の見えないCOVID-19壊滅に要する予算は、管理が不可能なほど巨額。
各国の財政破綻を防ぐには治療やワクチンの受益者に
大きな格差を生じさせるしかありません。

2020年10月にはSARs-CoV-2感染者総数が4,000万人を超え、死者が
100万人を超えている大規模パンデミック。
終息の見通しが立たない現状に、世界が地域ごとにバラバラな治療や
ワクチンの開発をしていては、取り返しがつかなくなります。

 

2. 新たな懸念は急性腎疾患の急増

戦線が地球規模で拡大する新ウィルスとの戦いに必要な膨大な戦費は
すでに各国が負担できなくなる段階(デフォルト)に近づいています。
COVID-19との戦いは、パンデミックを終息させても終わりではありません。
新たな懸念は、顕在化してきたCOVID-19感染者に大量に発生している急性腎疾患。
 
感染症状の軽重に関わらず、回復後に急性腎疾患が生涯の後遺症となる
可能性も大きく、新たな財政逼迫要因として各国の頭痛の種となり始めています。
 
経済優先政策を採らねばならぬ国では、各人が保健当局の指示に忠実に従い、
三密環境下に置かれても、感染を避ける生活の工夫をしなければならないでしょう。
工夫さえすれば感染抑止は不可能ではありません。
本能を抑えきれず、工夫もせずに享楽に走る輩(やから)は社会の敵です。
 
感染症ウィルスは正常な遺伝子の変異を誘導し、癌発症ばかりでなく
呼吸器、循環器、消化器など様々な器官に異常を発生させる
最大のファクターであることを認識しておくべきでしょう。

 

3. 一酸化窒素ガスの簡易保存に特許を持つベンチャーSaNOtizeの出現

心ある学者や研究者はコストの安い治療、予防、ワクチン開発に心を砕いていますが
得体のしれない動きを見せるSARs-CoV-2だけに、ハードルが予想外に高く、
思うように進んでいないのが実情です。
かような環境下で、SARs-CoV-2対策に即戦力となるだろう研究が
世界で注目されています。
わずか数人で起業しているベンチャー企業*サノタイズ社(SaNOtize:バンクーバー:カナダ)の
一酸化窒素(NO:nitric oxide)によるSARs-CoV-2予防ですが、
柱となっているのが特許を取得した液状化一酸化窒素(NORSTM Technology)。

現段階では重症用ではありませんが、予防、治療に副作用がなく軽便でローコスト。
一酸化窒素ガスの吸入は抗ウィルス効果が高く、抗生物質のように
治療による耐性ウィルス出現の可能性が低いのが特徴的です。
*SaNOtize Research and Development Corp.
 
一酸化窒素(NO)は、大病院を軸に、すでに多くの医療現場で使用されています。
抗ウィルス性を期待しての治療ではなく、未熟児、肺疾患患者を主たる対象に
血圧抑制、肺気道、血管拡張効果を求めるものです。

カナダのサノタイズ社が開発したのは、安定した貯蔵が可能な
ジェルタイプの液状一酸化窒素(*NORSTM Technology)と
簡易に持ち運びできるハンディーな吸入器(nasal spray)。
生産コストが安く、鎮痛剤などの医薬品を携行する感覚で設計されており、
医師の往診ばかりでなく、誰でも、どこでも吸入使用することができます。
*NORSTM :Nitric Oxide Releasing Solution

当初は慢性の静脈洞炎、副鼻腔炎(chronic sinusitis)の消毒、抗炎症のための
消毒機器(sanitizer)として開発されましたが、
一酸化窒素の抗SARs-CoV-2(COVID-19のウィルス)効能がかねてより
注目されているために、新コロナ禍を機に抗COVID-19医療品への転用が期待されています。
*一酸化窒素は抗生物質(antibiotics)でない、第一級の抗菌、抗ウィルス、抗微生物性を
 持つ物質と言われています。(a first-line non-antibiotic antimicrobial)
 その抗ウィルス機能を立証する新たな論文がいくつか発表されており
 現在検証中です。
 
一酸化窒素の持つ血圧抑制、肺気道、血管拡張効果は様々な疾病に有用ですが、
サノタイズ社の鼻経由の気道スプレーはSARs-CoV-2の気道感染そのものを制御するだろうと
期待され、*NRC IRAPより40万ドルの助成金を給付されて研究が進められています。
*NRC IRAP:カナダ政府が研究開発型ベンチャー企業を支援する、最も権威あるファンド
The National Research Council of Canada Industrial Research Assistance Program 
 
サノタイズ社(SaNOtize)の吸入器(nasal spray)は、すでにカナダ厚生省より、
COVID-19治療の医療目的で治験実施の許可を受けており、米国ユタ大学抗ウィルス研究所や
オックスフォード大学、スタンフォード大学など、有力な研究機関が治験を始めています。
安全性が高いために最終段階クリヤーは確実といわれています。
ユタ大学抗ウィルス研究所ではNORSTM の評価で次のような報告をしています。
「NORSTM はSARS-CoV-2を含む各種コロナウィルスに99.9% に限りなく近い
抗ウィルス効果を持ちます」
「 NORSTM is >99.9% effective against different types of coronaviruses
(including SARS-CoV-2, the virus that causes COVID-19) in tests conducted by the independent Institutefor Antiviral Research at Utah State University・

 

4. ノーベル賞受賞者 テキサス大学のムラド博士がサノタイズ社に

一酸化窒素ガス(NO:nitric oxide)の発見に関しては1998年にノーベル医学生理学賞が
3人の学者に与えられていますが
その一人、ムラド博士(Dr Ferid Murad)が2020年2月にサノタイズ社の役員として
開発に加わったことで、サノタイズ社の特殊な液状一酸化窒素ガスNORSTM と簡易吸入器は一躍、
全米に知られるようになり、大きな期待を持たれています。
ムラド博士は共同受賞者のイグナロ博士とともに永年、一酸化窒素ガス効果の認知度を
高める活動をしています。
 
*1998年ノーベル医学生理学賞:
「血管内シグナル伝達物質としての一酸化窒素(NO)の発見:
Nitric oxide as a signaling molecule in the vascular system」
F.ムラド博士(Ferid Murad)、R.F.ファーチゴット博士(Robert F. Furchgott)
L.J.イグナロ博士(Louis J. Ignarro)。

一酸化窒素を合成する酵素(NOS:nitric oxide synthase)はニューヨーク州立大学の
ファーチゴット博士らにより1980年ごろに発見され、血管内皮由来弛緩因子(*EDRF)と
呼ばれていましたが、1986年にはその弛緩因子(EDRF)が
一酸化窒素ガス合成酵素のことであること(イコールというより、間接的に)が判明しています。
*EDRF:endothelial cell derived relaxing factor

ところが、その後、血管内皮だけで産生されると思われていた一酸化窒素(NO)は、
あらゆるといっても過言で無いほど体の様々な部分の細胞で作り出されることが解ってきました。
神経系、免疫系など、産生する部分によって合成酵素にはいくつか種類がありますが、
血管内皮で作り出され*eNOS(endothelial NOS)とよばれるようになった酵素が作る一酸化窒素(NO)は
その微小さで細胞内に入り込み心臓血管病や腎臓疾患、ED治療などに重要な役割を果たします。
*eNOSのeは血管内皮(endothelium)の頭文字です。

 

 

5. COVID-19感染による急性腎不全の多発

COVID-19の重度感染では高熱、激しい咳、呼吸困難など様々な症状に苦しめられますが
病状が突然悪化する現象と、医薬品による、さらなる悪化や事故を警戒し無ければなりません。
一般的な医薬品は効果が高ければ高いほど毒性が強く、腎臓、肝臓を悪化させるからです。
重症者が使用する医薬品はレムデシビルを除けば抗HIV、抗B,C型肝炎、抗エボラ出血熱用から、
抗膵炎、抗風土病など、腎臓、肝臓への負担が大きい代替医薬品。

世界中でこれらを混合(カクテル)した医薬品が大量に使用されていますが
一口に言えば薬剤種も投与量も不定な「試行錯誤」でのトライアルです。
既存薬の転用も各国で試行されていますが、決め手となる医薬品はありませんから
投薬名や効果についての統計がありません。

治療医薬品による事故は多様ですが、関係者が最も恐れるのは
急性腎不全*(Acute kidney injury:AKI)
*Acute renal failure (ARF)と同じ意味。
腎臓、肝臓は医薬品成分を毒素とみなし解毒の組織がフル稼働するからです。

加えて、これまでの事例ではウィルスそのものに、
腎臓を冒す性格があるとの報告もあり、
アメリカでは退院した患者に急性腎不全が急増しているようです。
一説によれば急性腎不全発症率は重症患者の2-4割、急性腎不全発症者の3-4割が
人工透析必須となるといわれています。
(次号に続く)

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最終更新日 2021年11月6日

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