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第五十一話:関越自動車道バスの死傷事故と高額すぎる幹線鉄道料金

2013年8月9日

先ごろ起きた関越自動車道の高速バス事故(以下関越)は悲惨。
現在は集客業者、運転手兼白バス業者、バス会社の業務停止処分、認可取り消しなどが話題となっている。
関係者の責任問題で騒ぐのも良いが、もっと大事なことは、
「どうしてこのような事故がおきたのか」ではないか。

ディズニーランドが目的地とはいっても数人だけ。
実情は金沢・東京間の交通手段。
世界一ともいえる高額な交通費を節約しようと最安交通手段のバスを選択。
それも路線バスの半分以下の3500円くらいの粗悪な激安バスを利用せざるを得ない人々。
零細な業者が程度の低い運転手と整備の悪い車両で高速バスを走らせては
危ないのはあたりまえ。
起こるべくして起きた事故だろう。

どんな所得層の人にも家族旅行や帰省、冠婚葬祭、就職、受験などで長距離旅行の需要は
大きいが交通費は高止まり。
自家用車は金沢東京間600キロのガソリン代が9千円から1万2千円くらい(ハイブリッドカーを除く)。
高速道路料金が約1万円。鉄道料金は13470円。
航空運賃だけは1万円くらいで探せるが小松から。
すべて片道だから、どれもが先進諸国に較べ、はるかに高い料金。
最も安い深夜バスが人気だがそれでも7800円くらい。3500円の激安に飛びつくわけ。

国民が期待した国鉄の民営化。快適な通勤や旅行ができるようになった。
料金は値上げしていないというが、基本料金がもともと高いうえに幹線は
高額な特急料金を課す新幹線に切り替えられ、格段に高くなった。
低所得層が利用できる幹線鉄道の格安運賃は無い。
競争原理が働かないからだ。
フルムーンやトクトク切符などは暇のある富裕層が対象。低所得層には決して安くない。

時間がかかる長距離鈍行鉄道も特急料金が節約できるだけで、安いとはいえないから
利用者が減り次々と廃止された。
格別に安ければ需要があり、廃止することもないはず。
安くしては特急、超特急とカニバリズム(共食い)になると考えているのだろう。

国の鉄道会社は民営化されたとはいえ、歴史的に国民の足。
後進国的、成金的なグランクラスや豪華観光列車を走らす必要もないし、
毎期3000億円近い利益を出す必要もないだろう。
豪華列車は外国並みに純民間企画業者に任せたらよい。

自民党政府が2兆円ものお金を、所得の多寡にかかわらずばらまいたことがあったが、
低所得層が利用できる鉄道幹線料金の設定には国が補助金を出したらどうだろう。
在来線線路が廃止されていないところで一日1便でも良いし隔日でも走らせたら良い。
幹線を走るバスならば高速道路利用料、ガソリン税を無料にして、バス購入費なども
免税にすれば料金はさらに安くなるだろう。
競争を嫌う鉄道業者は公然と反対し、財源不足を理由に多方面からの圧力でつぶされたが、
政治は弱者のためにあらゆる手段を考えたらよい。
高速道路利用料、ガソリン税の無料化が実現すれば、海外並みに自家用車、レンタカーの
選択が最安手段となる。

バス、鉄道ともに600キロぐらいならば今の物価水準で5千円くらいまでが低価格の目途。
1000キロを超えれば格安航空の出番があるが、格安の鉄道やバスがあっても良い。
観光立国で最も重要な近隣諸国観光客の大半は日本人の低所得層と同等かそれ以下。
観光立国のためにも低料金交通手段が望まれる
(2012年4月の事故後に書かれた記事の復刻版)

しらす・さぶろう
 
 

最終更新日 2020年7月30日

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