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偽装列島を健康に生き抜く知恵(1) 加湿器PHMG騒動:DEET忌避剤:「ロドデノール事件」

2016年5月13日

健康被害をもたらす偽装、偽称、データねつ造への対処法を
シリーズでお送りします.
健康被害を防ぐための新たな「傾向と対策」です。
スタートは最新ニュースの韓国殺人加湿器ほか2件。

 

多大な貢献を果たしている有機化学工業には健康被害の副作用も

 

1. 科学の発展による新たな健康被害

最近になり「ビキニ環礁被ばく事件」「水俣病賠償訴訟」
「アスベスト賠償訴訟」が報道され、改めて「放射線」「メチル水銀」「アスベスト」が
被災数十年後に凶器となることを思い知らされた方が多いと思います。

石炭、石油の有機化学工業が開花した70年前ごろから
因果関係がはっきりしない難病、不可解な病が多発。
また同じく約70年前の原爆投下以後、多数の放射線被爆者によって放射線の
有害実態が明らかになりました.
水俣病、サリドマイド奇禍、中皮腫肺がんなどの原因が化学物質であることが
認知されたのはそれから数十年後.
その間に灰色となって糾弾された行政や加害企業の逃げ口上は
「70年以上前は医学が未熟.顕在化しなかった疾病ではないか」
「因果関係の分子レベルでの立証がない」
化学の発展のために、企業利益追求のために、やむを得ないというのでしょうか
原因不明といわれながら発症原因、死因が明るみにされるのは
いまでも半世紀後ということが珍しくありません。

 

2. 偽称、詐称が蔓延する背景

消費者の中には20年、30年後の健康被害を考える必要はない。
急性中毒、急性発症以外は健康被害と捉えない方が多いのも
事実。
これでは悪徳企業の利益追求行動が野放し同然。
日本が消費者不在の偽装列島となっている背景には100年間続く
日本独自の慣習があるからでしょう。

日本には「明朗会計」という言葉があります。
こんな言葉が必要なほど飲食の会計が不明朗だからです。
関東では飲食業者には細かいことを質問しない、要求しない.
商品やサービス内容、勘定書きをチェックするのは「みっともない」という
風習、慣習があります。
それはスーパーなどでの購入食品、食材にも及びます。
食品表示を見ないで買う人が多く、業者は決められた表示を
無視するばかりか、表示法の抜け道を探し出し、解り難い、あいまいな表示で
ごまかします。
「国産」「天然」「無添加」「無農薬」「非遺伝子組み換え」など正しく表示をするのは
自信のある、自慢の商品だけ。
それすら詐称のケースが少なくありません。
食品、美容品関係の偽称、詐称は広範囲、日常茶飯事に繰り返されており
中国、韓国を非難できる立場ではありません。
表示通りの商品を売る事業者の方が少ない、やり放題の現状に
どのように対処したら良いか。
不可避な部分もありますが、あきらめて時流に流されたら健康競争の負け組。
食品、食材に記載される表示、情報は大半が意図的に大事な情報を
隠していますが、見抜くには消費者が賢くなるしかありません。
最近の話題事項をまとめ「傾向と対策」をシリーズで連載します。

 

3. 韓国の加湿器騒動はポリヘキサメチレングア二ジン(PHMG)

有害化学物質ポリヘキサメチレングア二ジン(PHMG)混入殺人加湿器は
韓国で2001年発売開始後、2011年にようやく発売禁止されましたが、
それでも隠れて売りまくり、合計で453万個が販売済み。
2016年5月の報道では不調になった患者は1,500人を超え、内95人が
死亡とされていますが、多くは肺胞が硬化する「線維化」現象が見られるとのことです。
ポリヘキサメチレングア二ジンは中皮腫肺がん様の肺疾患の原因となる物質。
大部分を販売していたのは英国系企業が買収している「オキシー・レキット・ベンキーザー社」。
それをコピーしたといわれる「ロッテマート」、ホームプラス」など含めて3社が
最近まで約15年間は売り続けたようです。
安全性はテストにより確認済みといわれますが、多くは自社テストのうえ
肺疾患など発症に数十年かかるケースは動物や微量での人体テストでは
長期的な安全性が確認できません。
加害企業は「気化して肺に入らなければ安全」「これまでのところ異変が見られない」
「微量ならば安全」と販売を継続しましたが肺に入る可能性は予測できません。。
原因不明の体調異変が続き、疑いを持っても危険性を証明できなければ
灰色企業は相手にしませんが、10年ぐらいの短期間に立証するのは不可能。

対策:
日本ではポリヘキサメチレンビグアニド (polyhexamethylenbiguanid:PHMB )、
塩化エトキシエチルグアニジンなどとともに柔軟剤、トイレ用除菌洗浄剤、
コンタクトレンズ洗浄剤、カビ取り剤、プール、入浴施設 の洗浄、車塗装の
コーティングなどに使用されることが多いようですが、化学物質添加日用雑貨や
それを使用する環境はできるだけ「避ける」ことが対策。
日用品雑貨購入時、プール、大風呂洗浄などでは遠慮なく使用化学成分を訪ねましょう。
日用品雑貨メーカーは「微量だから問題ない」と説明しますが、
安全な使用量など決められるわけはありません。
また複数の日用品や洗浄剤を使用するケースでは使用量が大きくなるケースも
ありますから、配合が「微量」との説明に油断してはいけません。

 

4. 蚊やマダニを防ぐ忌避剤のDEET(ジエチルトルアミド 

暖かくなると蚊、マダニなどの動きが活発になり危険なな感染症を運んできます。
熱帯、亜熱帯地方で蚊やマダニを防ぐために開発された
忌避剤(repellent)はジエチルトルアミドdiethyltoluamide)を使用した
ディート(DEET)が主流。
この分野の開発は軍事に必要な米国、フランスが進んでいますが
大量使用での催奇性が警告されていますから使用には細心の注意が必要。
開発当初は濃度の高い軍事用でしたが民生用になってからは濃度を大幅に
下げています。(10% ~ 35% :ちなみに軍用は50%以上)
「虫ばいばい」などのネーミングで日本でも蚊除けスプレーが広く売られていますが
幼児や妊娠中の女性には危険の多い薬剤。
まだ使用実績が50年くらいですから、長期連用の安全性は不明です。

ドラッグには25%濃度のディートも売られています.

対策:
蚊もマダニも対策は一緒。
*山間部や草木の繁る場所では肌を出さないことが第一。
*花粉症同様に外出着は帰宅後すぐ着替えること。
*自宅近辺は草などを短く刈ることと殺虫剤を多用すること。
*野外を走り回るペット類は抱いたりしないこと。
*肌を全て隠すことは湿気の多い暑い時期は現実的でないために
防虫スプレー使用(ディート:10% ~ 35% )が
薦められていますが(濃度が高い場合は)幼児や妊娠中の女性には
危険の多い薬剤。取扱いには細心の注意が必要です。
長時間使用は効果が薄れますが複数回の使用、連日の使用はお薦めできません。
副作用が発生するのは吸入や目、鼻などの粘膜に付着させた場合が多いようです。
複数の化学物質と協働する可能性が強く疑われていますから化粧品、医薬品など
合成化学物質を同時に塗布、吸入、摂取しないこと。
副作用はこの場合に顕著に発生しているようです。
*またよく誤使用されているのが塗布後に衣服で覆うこと。これは厳禁です。
必ず露出部分のみに使用することです。

ディートは米国では主として蚊よけの濃度が15%.日本は9.5%が標準ですが
濃度は単なる目安。
使用回数、使用量によって安全性は異なります。
薄ければ安心というわけでもありません。

安全を追求した殺虫剤、忌避剤の研究も米国では進んでいます。
今後はそれも選択肢となるでしょう。

 

5. 美白化粧品「ロドデノール事件」の教訓

ロドデノール事件とは2013年7月に花王(カネボウ)が開発した化学物質
ロドデノール(Rhododenol)を使用した美白化粧品により白班症が引き起こされた事件。
判明しただけで約7,000人が被害を受け、2,200人を超える重度被害者が報告されました。
カネボウはこの成分の特許を取得。2008年には厚生労働省の認可を得ていました。
「美白に王道なし」の言い伝えはそのとおり。
理論的に美白に繋がる医薬部外品成分はいくつも存在しますが、
主流は脂溶性ビタミンのA。ビタミンの中でも作用が強い物質です。
ところが実際にはその前駆体や誘導体を加工したもので、ビタミAの安全性とは
また異なる物質。
副作用を覚悟で使用しなければならないのはいずれも同じと考えています。
ロドデノール4-(4-ヒドロキシフェニル)-2ブタノールは、メラニン生成抑制効果を
発揮する成分として開発されました。
白樺(カバノキ科シラカバ:Betula platyphylla)の樹皮などに多く含まれている
天然化合物を開発ターゲットにしたと謳われていますが、最終的には一つの成分を取り出して
化学合成したものです。
 

 

対策:
いろいろな美白化粧品がテレビなどで宣伝されますが、まさに王道はありません。
新製品に安易に近づかないことです。
安全性が高い製品の場合は、ネーミングは様々でもこれまで知られたビタミンなどを
いろいろな組み合わせで作り上げただけのものです。
医薬品を強調するのはビタミンAやCなどの抗酸化物質が医薬品でもあるからです。
ご自身の体に合った食品など天然の抗酸化物質の組み合わせで美白は狙えます。
(適正量ならば)安全性が確認されている美白の主要成分は上のリンク記事に書かれています。

 

最終更新日 2021年8月6日

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